講習会の講師を務めてみて

「住宅の省エネルギー施工技術者講習会」という講習会を6、7年ほど前から開催してきました。
私はこの講習会の講師をずっと務めさせていただいており、今年も静岡県担当のニ名のうちの一人に指名されました。
「2020年にある一定レベルの省エネ性能が無いと家が建てられなくなる!」
という発表を受けて、これまで省エネ性能にはあまり目を向けてこられなかった
大工さんや工務店の現場監督、設計事務所の設計士などを対象として
省エネ住宅はどのように設計して、どのように施工すべきか!
ということを、本講習会でずっと伝えてまいりました。
義務化が噂された前の年の2019年
全国の住宅の想定された省エネ基準の適合率を調べたところ、
なんと、約60%!!!
これまで講習会で伝えてきたことは何だったのか・・・
届けるべき人にちゃんと届いていたのか・・・
愕然としたのと同時に、義務化は見送られました。
その代わり、来年2021年4月から、
省エネ基準に適合しているかどうかの「説明義務化」
となりました。
つまり、適合していなければ、
「今回、建てさせていただきます住宅は、省エネ基準に残念ながら適合しておりません。。。」
ということを説明する必要が出てきたのです。
どうでしょう?
お施主様にしてみたら、「いやいや基準以上のものをちゃんと建ててください!」
ということになると思うので、結果、省エネ義務化になりそうなのです。
ですが、日本が定めている省エネ基準、実は世界的に見たら下の下の基準ということをご存知ですか?
基準通りに家を建てたとしても、寒い。
施工が適当だと、もっと寒い。
住む人の健康状態に影響が出るとの研究報告もあります。
ということは、目線をどこに置くのかが家づくりではとても重要。
目先の基準を頑張ってクリアーするだけなのか、
基準以上のものを建てて、住む人の健康まで願うのか。
大功の家が後者であることは言うまでもありませんが、
日本の基準がどうにかならないものか、機会があれば国に発言していきたいと思います。
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