樹と幹と

大功建設 社長 大瀧浩司のブログ。家のこと、木のこと、子どものこと・・・日々の想いをつづります。

気密測定試験に立ち合って

完成時の気密測定試験に立ち合いました。家全体でどれだけの大きさの隙間が空いているのかを調べる試験。大功の家では、断熱工事が終了し気密ラインを貫通する工事が終了した段階(構造時)に1回、完成引き渡し時に1回の合計2回の試験を全てのお宅で行い、報告書を発行しております。



最近の家づくりの基準から、気密の項目が無くなりました。それなりの工事をしていればそれなりの数値になるという事なのか、全部測定することが費用も掛かり難しいからか、計算で示すことが出来ない数値(施工精度に左右される)だからなのか、良くわかりません。

 

省エネ法が改正され、どんどん高断熱の家が増えていく中で、スカスカの気密の悪い家が増えるとどうなるか?壁の中での壁内結露のリスクが高まり、家の寿命が短くなります。それでいいのか?

 

東大の前先生が、気密のいい住宅と悪い住宅でのエアコン暖房時の温度分布のシュミレーションデータを良く示して下さるのですが、一目瞭然ですよね。右側の部屋は、足元の冷気が邪魔してなかなか暖気が下まで下がりきっていないことが良くわかります。もしこれで床暖房などという余計な設備を加えたとしたら、エネルギー垂れ流し住宅になってしまいます。

DSCN7199_R

 

断熱の向上に伴って気密性能を高め、今回は書きませんでしたが適切な換気計画をするという”3点セット”を我々はバランスよく考える必要があるのです。

DSCN9478_R