樹と幹と

大功建設 社長 大瀧浩司のブログ。家のこと、木のこと、子どものこと・・・日々の想いをつづります。

大功の家づくり紹介④(断熱編)

大功の家づくり紹介シリーズ
基礎編~構造編と来て、いよいよ得意の断熱編

昨年お引き渡ししたお宅にお邪魔して来ましたが
改めて高断熱・高気密のお宅は暖かい!
床下エアコン、調子良いじゃん!
と、体感してきました。

今回は家の寿命に直結する「断熱」について
大功の家の考え方をお知らせいたします。

 

断熱工法は、大きく分けると
「充填断熱工法」と「外張り断熱工法」に
分けられます。
※挿絵は国交省HPの改正建築物省エネ法
オンライン講座-資料ライブラリーより抜粋

【充填断熱工法】

【外張り断熱工法】


どちらの工法も、確実に施工がされれば
良い悪いの差はありません。
確実に施工がされれば。。。

では、なぜ大功の家は、25年以上もの間
外張り断熱工法しか施工しないのか?

それは、私がお客様に対し、自信をもって
「確実な施工が出来ました。
この先何年も、安心して暮らして頂けます」
と、言えるのが外張り断熱だからです。

外張り断熱に使われる断熱材はボード状で
施工による形状変化が無いのですが、
充填断熱に使われる断熱材は繊維系が多く
施工によるバラツキが多く出ます。

施工のバラツキ=性能低下につながるので
計算上の性能値が本当に出ているのか
疑問が残ります。



結露計算をしてみると直ぐ分かるのですが
充填断熱の場合、冬型結露の計算で
防湿フィルムが無いと壁内で結露します。
(室温20℃湿度50%、外気温0℃湿度70%)
防湿フィルムが命綱です。

【充填断熱工法断面図】


【外張り断熱工法断面図】


隙間なく、完璧にフィルムが貼れれば
結露しないのですが、隙間なく施工するのは
不可能に近いです。


C値0.5であったとしても、換気量の約40%が
隙間風として給気口以外から出入りします。

工事中に間違ってシートに穴を開けてしまったり
引き渡し後にエアコンのスリーブで穴を開けたり
リフォームで壁をくり抜いたり・・・
防湿フィルムはズタボロです。

壁内の結露がなぜ良くないのかというと
断熱材は水を含むと性能値がガクンと下がり
湿気を帯びた木材が腐朽したり
シロアリを呼び込んだり
カビが発生したり・・・

外張り断熱の場合、計算すると結露せず、
室内外条件を変化させてもリスクは変わりません。

さらに大功の家の場合、壁の中にも通気層があるので
間違って工事中に穴を開けたり
引き渡し後にエアコンのスリーブで穴を開けたり
リフォームで壁をくり抜いたりして
湿気た空気が壁の中に入ってきても籠りません。


ですから、気密測定にてC値0.2とか0.3であれば
自信をもってお客様に
「安心して暮らして頂ける家が完成しました」
とお引き渡しすることが出来ます。

また、根拠のない話ですが
家の柱や土台や梁の気持ちになって考えると
断熱材をギュウギュウに詰め込まれて
防湿フィルムで囲われてしまったら
息苦しくて、窒息しそう。。。助けて!

壁の中に通気層があって、常に呼吸できる環境が
木材にとっても優しいのでは!と考えます。
お客様から「大功の家は他よりも木の匂いが強い」
と、よく言われるのは、もしかしたら
木に優しい構造だからかも!?

次は、コストも踏まえてお伝えします。