樹と幹と

大功建設 社長 大瀧浩司のブログ。家のこと、木のこと、子どものこと・・・日々の想いをつづります。

気密測定、風量測定

先日、お引き渡しの前のお宅にて、完成後の気密測定と風量測定を行いました。大功の家では全棟気密測定(構造時・完成後)と風量測定を行っております。



 

気密測定とは、家の隙間が床面積に対してどの位あるのかを調べるものです。風量測定とは、24時間換気システムが計画通りの風量を換気しているのかをチェックするものです。どちらも測定義務がないので、測定して報告書をまとめているところは少ないかと思うのですが、家の性能を実証するデータの一つなので、弊社では結果をお施主様に提出しております。

 

最近の高気密高断熱の家で換気システムが動いてなかったり、計画した通りに換気できていないと、大変なことになってしまいますので、毎年メンテナンスにお伺いした時には風量をチェックして、初期値との差異がないかを検証するようにしています。

 

大功の家では断熱・気密工事を大工さんが行うので、気密測定の結果は大工さんの通信簿のようなもの。断熱・気密工事が終了した段階で工事途中に気密測定を行うのですが、合格ラインをクリアーできないと、次の工事に進めません。断熱の施工不足や気密処理不良は、優秀な現場監督であっても目視だけで確認することは不可能です。大功の家の場合は外断熱なので、断熱不足は一目瞭然ですが。

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今回測定したお宅も、構造時0.2㎠/㎡、完成後が0.3㎠/㎡と、合格の数値が出ました。写真の数値にある57㎠が家全体の隙間を合わせた大きさで、大体タバコの箱の大きさ位でしょうか。50坪近いお宅でしたから全く問題ない数値です。

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断熱工事が適当に行われているのも問題ですが、隙間が多いのも問題です。壁の中で結露が起こり、カビや木材を腐らせる腐朽菌が繁殖しかねません。工務店として、全く問題ないと自信を持ってお施主様に説明が出来るように、大功の家では全棟外断熱で気密測定を行っているのです。気密が保たれている家だからこそ、計画した通りの能力で換気装置が動けるのです。

 

「断熱」 と 「気密」 と 「換気」。

 

この3つのうち、一つでも手を抜くと住み心地のいい家にはならないので、それぞれバランスよく計画できるような家づくりを行うことをお勧めします。