樹と幹と

大功建設 社長 大瀧浩司のブログ。家のこと、木のこと、子どものこと・・・日々の想いをつづります。

フルスケルトンリフォーム工事

2020年の東京オリンピック・パラリンピックが決まりましたね~!! 私は2020年で47歳、妻は・・・・、子供達は11歳、出場することは当然無理ですので、どんな競技でもいいので、”生”で見たいと思っています。実は2020年は工務店にとってもターニングポイントの年。最近考えていたことを少しまとめてみました。



静岡の現場では完成現場見学会に向けて大詰めを迎えているのですが、清水の現場ではフルスケルトンリフォームが始まっております。

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壁や屋根を解体し、省エネ基準に合わせて断熱材を入れ、ほぼ新築のような内容の工事です。解体途中の写真を見てもわかるように、ほぼ断熱材は入っていません。冬がとても寒くて居られないとお施主様が言っていたことも頷けます。断熱材を入れることで間違いなく温熱環境は改善されるのですが、気を付けなければならないことが幾つかあります。

 

その一つが、換気計画を行うこと。

 

これまでのスカスカな住宅では、家の中の空気が漏気で入れ替わっていた部分が大きく、換気計画が成り立たない住宅でしたが、これからの基準で断熱工事をしていけば、必ず気密性は高まります。窓を開けて換気をしてね・・・とお施主様に言っても、雨の日や家を留守にすることもあるので遣りきれない。壁に換気扇を幾つか付けても、簡単にスイッチのon・offが手元で出来てしまうと家の人は電気代が勿体無いからと言って止めてしまうことも多々あり。。。

 

その結果どうなるか?・・・・家がカビだらけに!! 目で見えない壁の中もカビてしまうことも!!

 

カビの胞子の中で暮らすなんて、想像するだけで痒くなります。オリンピックと同じ2020年から戸建て住宅も一定の基準以上の断熱性能がないと家を建てることが出来なくなります。その為に、どれだけの断熱材を入れなければいけないのか・・・・という議論をよく聞くのですが、気密性の話や、換気計画の話は聞こえてきません。それで良いのか?

 

断熱と気密と換気は、必ずセットで考えなければならないのですが、気密と換気に関してのウエイトがとても低く扱われてしまっている感じを受けます。3つのうち、一つでも手を抜くと、いい家にならないばかりか、病気の家を造ってしまいかねません。

 

断熱性能が上がることで、どんなリスクが生じるのかを我々設計者はよく理解し、どの様な暮らし方をお施主様にして頂かなくてはいけないのかを、しっかりと説明する義務があるのです。

 

これから2020年に向けて、断熱性能や省エネ性能が数字で表されてくるようになりますので、各社こぞって性能の数値合戦が始まると思われます。皆様はその数値に惑わされずに、気密や換気、メンテナンスや暮らし方など、トータルで家づくりを考えて頂き、我々はそのお手伝いが出来る体制を整えておく必要があるのです。

 

10月5日 富士山木こりツアーのご案内

9月14日、15日、16日 静岡市葵区羽鳥 完成見学会のご案内