樹と幹と

大功建設 社長 大瀧浩司のブログ。家のこと、木のこと、子どものこと・・・日々の想いをつづります。

建築基準法は最低基準

先日の新聞に載っていた情報をシェアします。5月10日の朝日新聞の朝刊の記事の写真です。「新耐震 全壊50戸超」という見出しに驚かされたのと同時に、やはり・・・との感想です。



 

昭和56年6月に建築基準法施行令が改正され新しい基準(新耐震基準)になったので、一般的にそれ以降に建てられた建物は新耐震基準で建てられた建物となっております。阪神大震災での木造家屋の多くの被害を受けて、2000年にさらに耐震性基準が強化されました。

 

ここで注意しなければならないのは、建築基準法をクリアーして新耐震で建てられた建物であれば大丈夫かという事です。記事によると50戸以上の新耐震基準で建てられた建物が倒壊したという調査結果を報告しております。

 

我々建築業界の人間でも勘違いしている人は多いのですが、建築基準法というものは家を建てるにあたっての最低基準です。耐震等級という言葉を聞いたことが有るかと思いますが、建築基準法の基準で建てられた建物は住宅性能表示上「耐震等級1」という呼び方になります。

 

耐震等級1は、数百年に一度おこる大地震に耐える建物で、震度6強から7位の地震の揺れを想定しております。耐震等級2は、耐震等級1の地震力の1.25倍の力でも倒壊・崩壊等しない程度を定めていて、耐震等級3は、耐震等級1の地震力の1.5倍の力でも倒壊・崩壊等しない程度となっております。ちなみに長期優良住宅は耐震等級2以上の建物となっております。

 

大功の家では数年前より全て耐震等級3の建物となっております。今回の地震被害の状況からも分かるように、揺れ方というのは地盤の状況がとても関係しておりますので一概には言えませんが、耐震等級1の建物よりも間違いなく被害の程度は少なくなると思います。

 

大切な命や財産を守るべき家ですので耐震性能も断熱性能も、大功の家としてご提供できる最高のものをご提供すべきだと私は考えております。今回の地震を契機に法律が見直されて、より安全な家が増えていくことを期待しております。

 

最後になりましたが、今回に地震においてお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、早期の復旧・復興を願います。