樹と幹と

大功建設 社長 大瀧浩司のブログ。家のこと、木のこと、子どものこと・・・日々の想いをつづります。

お施主様と大黒柱の伐採へ

新たな興津川木の家プロジェクトがスタートしました。今回行ってきた場所は興津川の支流の布沢川の奥の山。人工的に昔に植えられた山で比較的手入れがされている山のようで、約70年生のとても立派なヒノキが多く育っておりました。標高約400mで霞んでいたので良く見えませんでしたが、薄ら富士山や三保半島も眺めることが出来る眺望豊かな場所でした。



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このヒノキの中からお施主様ご自身で8寸の大黒柱が採れる木を選定して頂き、木こりと共にその木を伐採して頂くところからプロジェクトはスタートします。

 

お施主様から、木は中側と外側とどちらから育っていくのか?という、とても良い質問が有り、木こりのソマウッドの久米社長さんが丁寧に解説をしてくださいました。木こりが山で発する言葉には、とても説得力があり、聞いている我々もとても勉強になります。ちなみに答えは、外側の樹皮の裏側が育っていきます。

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丁度先週末間伐した切り株が残っていて、上を見上げると木々の隙間にぽっかりと穴が開いておりました。この隙間から周りの木々に日が当たり、間伐された木の体積分を数年で賄えるだけ周りの木々が成長するのです。

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8寸(24㎝)の大黒柱を採るために胸の高さで約1.1mの幹回りの木をお施主様に選んで頂きました。

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伐採させて頂く木に対し敬意を払い、参加者が整列して二拝二拍手一拝をし、いよいよ伐採です。

 

お施主様にチェーンソーでの切込み入れと楔打ちを手伝って頂いて、無事に伐採完了。

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山での木の命は潰えてしまいましたが、これからお施主様が住まわれる家の大黒柱として、姿を変えて長く生き続けていくことになります。大黒柱を眺めながら、本日の山の事、木こりの事などを、チラッとでも思い返していただけると嬉しくおもいます。

 

大黒柱の他にも管柱の伐採もしましたので、これらの木が気持ちよく生き続けられるような、気持ち良いいい家を建てる決意を山にしてきました。